企業は使命を持って誕生する
当社が設立したのは1990年。起業前の私は、100人が入社すれば翌年には10人も残っていない実力重視を掲げる企業の中で働いていました。コネも学歴の無い私にとっては実力主義という会社のポリシーが大変魅力的に感じ、遊びの時間も寝る時間を惜しみながら仕事に精を出しました。10年弱のサラリーマン生活でしたが、お陰様で会社は上場し、私も管理職となり、秘書も持てる立場になりました。しかし、ある時に、自分たちの存在が、辞めていった社員たちの屍の上に立っていることに気づかされ、ある日、会社の存在意義を考え直す機会に遭遇しました。会社は誰のためにあるの?会社は何のためにあるの?会社の役割とはなんだ?という疑問が頭の中をめぐりました。結局、その2年後、自分や自分の仲間たちが本当に喜べる価値ある会社を作ろうと独立の道を選びました。
今、このメッセージを読んでいるあなたは、自分がなぜこの21世紀に生を受けたのか、その使命が何であるかを知る人は少ないと思います。キリストやブッダならまだしも、少なくても私は自分自身がこの21世紀に生まれた理由を知りません。しかし、人間とは異なり、会社というものは、理想を掲げ社長が生み出したコミュニティであり、それは生まれた時から、何らかの使命を持って生を受けます。約30年前、庚伸も世の中に対し、強い使命を持って誕生しました。
成長・安定・還元という使命
先程も触れたように、会社は使命を持って誕生します。言い換えれば、世間に対しある約束を達成するために生を受けます。当社の企業使命は「成長企業」「安定企業」「還元企業」であり続けるというものです。当社の企業使命は以下の通りです。
“成長・安定・還元で、人と社会を豊かにする”をモットーに
一、成長企業で在ることで、「夢」のステージに立ちます
一、安定企業で在ることで、安心して働ける「場」作りをします
一、還元企業で在ることで、社会貢献と明日への「活力」を生みます
創業時、当社は私を含む3人のメンバーでスタートしました。もしも、今でも3人のまま、小さな会社でいたなら、3番目の社員は30年後の現在も末端社員のまま、会社が大きくならなければ、3番目の社員はいつまでも下積みの仕事をし続けたことになります。課長や部長・本部長など、マネージャーの立場になって、より大きな仕事をしてもらうためには、会社が大きくなることは願望ではなく、大きくしなければならない義務であると考えています。これが当社に於ける「成長」という最初の使命なのです。但し、成長したから良いかと言えば、短期間で売上だけが大きくなっても倒産しては意味がありません。社員には家族もあれば、他に守る人が沢山います。会社は成長とは真逆の安定も持たなければ、社員は安心して働くことが出来ません。これが次の「安定」という使命なのです。そして、「還元」という使命は、雇用や納税によって社会に対しお金を還元するというものだけでなく、社員が集めたノウハウや信用、知識や知恵などを再び社員全員で分かち合おうという考えなのです。これが最後の「還元」という使命なのです。
ビジネスの基本は人と人との信頼関係
袖振り合うも他生の縁と言いますが、人のご縁は不思議そのもの。私の女房はサラリーマン時代に同じ会社で働く総務担当者でした。以前勤めた会社が縁を取り持ってくれたことで、二人の子供にも恵まれました。同様に、会社と社員も何らかのご縁で集まったメンバーなのです。会社と社員を繋ぐものに縄や鎖などは存在しません。もしあるとすれば「この指とまれ」と差し出す指と、その指をつかみ、その先に自分のひと差し指を伸ばす人たちです。会社とは「こんな企業理念を一緒に行動できるひと、この指とまれ!」と差し出した指に、「私も一緒に遊ぶよ」と言って指をつかむ社員たち、そんなご縁の集まりが会社という組織の姿だと思っています。企業の要はリレーションです。営業だけで成り立つ会社も無ければ、経理だけで成り立つ会社もありません。企業の中には営業や事務、技術者など全ての社員が見えるところや見えないところで協力し合ってそれぞれの役割を果たしています。それらの役割をつなげているものが人と人との信頼関係なのです。企業の中が猜疑心にまみれていれば、社員同士が協力し合うことなど到底できません。ビジネスに於いて必要なものとは、スキル以上に人と人とを結ぶ信頼関係や相手を慮る思いやりの気持ちなのです。
当社の企業理念は、集団成功することを本分とし、「感謝の心」「謙虚な心」「思いやりの心」「奉仕の心」を持ち続けようと謳っています。そんな心を持ち続けてくる方を心からお待ちしています。是非、面接でお会いしましょう。
株式会社庚伸 代表取締役社長