ホームページ導入事例
いなば内科クリニック様
いなば内科クリニックさまは、JR亀有駅前で20年、内科を営んでおられるクリニックです。
今回は稲葉敏院長よりお話をうかがいました。
きっかけは意外な出来事
当院が、庚伸さんでホームページを作ったのは平成27年。開院から20年、法人成りして5年というタイミングもありましたが、何より、きっかけになったのは、後輩医師が次々に開業して、いずれもがホームページも開設していたことでした(笑)。開業医というもの、実は紹介先となる他の診療科目の病院についてはネットで診療時間や休診日を確認したりするくらいで、同じ診療科目の病院のホームページをみたりしないんです。でも、後輩の病院のホームページを見ると、「ああ、こういう伝え方もあるんだ」と腹に落ちるところがたくさんあって…。自分自身も自信のある分野については、もっと患者さんに伝えたいことがありましたし、今までチャンスが無かっただけで、こういう方法でコミュニケーションを取るのもアリかな、と思うようになりました。
ホームページを開設する前は、亀有駅の看板広告や、当院が入居するビルで運営しているテナント案内ホームページくらいしか告知していませんでしたが、駅の看板は本当に効率が悪くて(笑)。看板を設置する際には、1/3000くらいの効果と言われていましたが、実際に当院の患者のうち、あの看板がきっかけで来院したというのは本当にそれくらい。費用対効果を考えると割に合わないですね。バス会社からも、停留所名に病院名を入れられると言われましたが、亀有駅前は終点ですから…(笑)。
患者さんの質が変わった
当院が法人成りしてから、公認会計士さんに色々とお願いしているのですが、その会計士さんは、経営状況や患者さんの分布状況などを毎月レポートしてくれるんです。その会計士さんからは、数字でみる限り、ここ1年で患者さんの属性値が変わってきている、と言われています。昨年までは、患者さんの構成として、後期高齢者が増加しているというトレンドだったのですが、ここのところ、社会保険をご利用になる患者さん、つまり会社に勤務されている方やそのご家族の比率があがっているとレポートが上がっています。それまでも患者さんは増加傾向にはあったのですが、比較的若い世代の新しい患者さんが増えているということで、これは病院の経営上は喜ばしいことなんです。会計士さんは、「ホームページの効果が大きいですね」と言ってましたよ。
患者さんが求めるものと医療機関が提供できるもの
私は、実は専門が血液のほうなので、血液検査についてはトップページでも案内していますが、以前よりも、会社の健康診断で出た検査結果をお持ちになって来院される方が増えましたね。ある程度の検査結果があれば所見の精度は上がりますし、追加の検査についても的を絞って深く調べられます。患者さんは、病院を探すときにホームページをご覧になると思うのですが、当院は検査結果を詳しく分析するクリニックだと評価して来院くださっているのか、当院の患者さんは、真面目な方が多いです(笑)。
ホームページでも案内していますが、当院では頚動脈硬化度測定エコーという機器を導入しています。成人病の予防に腹囲を計測するのも個人的にはどうかと思っているのですが、例えば動脈硬化ってCTとかでは分からないんです。ただ、このエコーなら、患者さんと一緒に「ここにプラーク(病変部)がありますねー」って視覚的に確認できて、だからこそ投薬もきちんと守ってくれるようになります。以前から当院に通っていた患者さんから、「ホームページを見たけど、こんな検査は知らなかった。検査してみて欲しい」と頼まれたりもしました(笑)。ちなみに、この検査では、首の頸動脈あたりにエコーを当てるので、甲状腺の異常も発見できたりします。この2年で何件も患者さんから甲状腺ガンを発見しましたよ。
地域医療に貢献したい
当院は内科ですが、私のポリシーとして、なんでも自分で診るのではなく、患者さんの症状に応じて専門性のある他の医療機関へも積極的に紹介しています。ホームページに高度医療を専門とする複数の病院を掲示しているのもそのためです。実は、近くに365日、夜も遅くまで診療するチェーン形式のクリニックが開業しました。お勤めの方や、緊急時には良いと思いますが、経営効率を考えてか、医師がシフトで変わるので、その日の医師によって病状の評価や指示が変わったりして、患者さんが混乱することもあるようですね。ただ、私としては、各医療機関はそれぞれ特性があって良いと思っていますし、患者さんが医療機関の特性を知って選べる状況は良いことだと思っています。当院としては、当院のやり方で地域に貢献していきたいと考えていますし、幸いなことに、当院のやり方を昔からご満足いただけている患者さんがたくさんいらっしゃいます。加えて、この一年はホームページを見て当院を選んで初診にこられる患者さんも増えています。ホームページを見て患者さんご自身が医療機関を選べることは、とても良いことだと思っていますよ。当院では、「院長コラム」のページも用意してもらいましたが、忙しくてなかなかコンテンツを追加できていません(苦笑)。新しい患者さんも増えて、患者さんにお待ちいただく時間が長くなってきてしまっているので…。ただ、これまでの医師としての経験を、少しでも発信できるように頑張ります。
【インタビューを終えて】
ネットでも「待ち時間を覚悟」という評判でしたが、院長とお話しても納得でした。待ち時間が伸びているということで、「予約システムをご検討されては?」と質問したところ、「内科は患者さんの症状が複雑で診断に時間がかかるし、急患や伝染病の疑いがある患者さんが来られたりと、なかなか予約した時間に診察を始めることが出来ないので」とのお答えに、内科医としての強いプライドを感じました。穏やかに、それでいて心地よいリズムでお話になる院長、これは待ち時間が長くなるわけだ、と納得!
検索ログでは、スマートフォンからの検索が多く、今回、当社が提供したスマートデバイス完全対応のレスポンシブデザイン、「Dr.オフィス FlexHP」が、地域医療や患者さんのご満足に、少しでもお役に立てていると実感できました。稲葉院長先生、ありがとうございました。(み)